『サービスが伝説になる時』卓越したサービスを実現するリーダーシップ論

『サービスが伝説になる時』卓越したサービスを実現するリーダーシップ論

伝説のサービスとはいったい


今回紹介するのは、『サービスが伝説になる時―「顧客満足」はリーダーシップで決まる』です。

少し前に出版された書籍ですが、最近では新装版も出ていますのでおすすめです。


「伝説のサービス」とは、顧客のために次は何ができるだろうかと問い続けること。始まりは皆さんが始めようとしたその時、そして、終わりはあきらめた時。どのような状況でもすべての顧客が満足してくれる完璧なサービスは、永遠に到達できない目標です。



著者のベッツィ・サンダース自ら実践した教育のノウハウが本書には詰まっています。ほかにもリーダーシップについても詳しく書かれていますので必見です。

 

 

 

 

目次

 

  1. 伝説のサービスへの道

  2. エクセレントになる

  3. 誠実ということ

  4. 人格的完成に向けて

 

 

 

 

 

 

伝説のサービスへの道


伝説のサービスとは、革新的なサービス、ハイクオリティなサービス、優れたサービスなどと比べて、どのような違いがあるのでしょうか。

ここでは、伝説のレベルの至るまでの段階を見ていきます。


♦︎素敵なサービス

素敵なサービスとは、一瞬のことかもしれませんし、長く心に残ることかもしれませんが、いずれにしても非常に気分のいいものです。

人に奉仕しよう、人に親切にしようと努力することは、
誰もがベストを尽くしたくなるような状況をつくり出す。


顧客に喜んでもらおうと、努力して取り組むことで、新しい方法が生まれることになるのです。誰もが顧客サービスを卓越した能力を有しています。

「素敵なサービス」は、
普通の人が普通のことを一生懸命やれば実現される。



♦︎賞賛されるサービス

ガソリンを入れること、旅行、家事、靴の修理など、これらはいずれも決まりきったもので、特に気にとめるものではありません。

にも関わらず、それが誰かを喜ばせ、その人の心に残ったというのは、伝説に至る第二のステップである「賞賛されるサービス」であるということです。

どんな企業にも評判はあるのではないか。いや、評判になるのはすごくよい企業か、とんでもなく悪い企業のどちらかだ。


日常を超えた特別なことが目の前で起こったら、人は誰かに話したくなります。そういった特別なサービスを提供する企業は評判にもなります。

顧客は、話すに値するものを与えられれば、
必ず誰かに話してくれるものである。



♦︎神話となったサービス

逸話が受け継がれていくことで、その話は「神話」としての力を持つようになります。

神話が出来上がったということは、その企業が何か素晴らしいことをしたため、特別な存在として人々に認められたということを示しています。神話は強力な印象を与えるのです。

伝説のサービスと呼ぶものは、顧客が企業を宣伝してくれます。それは口コミや無料の広告のようなものです。

顧客や従業員に対する絶対的な献身があって初めて、伝説となるようなサービスが実現されるのです。



♦︎伝説のサービス

サービスが伝説になるというのは、これまでにあげた全ての条件を満たすことを意味します。

伝説のサービスは基準を超えた特別なものであるからこそ、
顧客はそのサービスを人に話す。
そしてその話がリーダーの目標となり、
企業内の人々の行動基準となる。
またそれが業界、ときには産業全体の指標となる。


しかし、いくらサービスを伝説にしようと体制をつくっても、クオリティの高いサービスを提供しても、それだけではうまくいくとは限りません。なぜなら、サービスに対する評判を伝説の域にまで高めてくれるのは顧客でしかないからです。

顧客が話さずにはいられないほどの意義あるサービスだけが、重要なサービスとなる

 

 

 

エクセレントになる


リーダーとして何を最優先にすべきかは業務の計画表を見ればわかりますが、本当に何が優先されているかは、リーダーの活動が記入されたスケジュール帳だと言います。


時間や資金、注意など、経営資源の分配を見れば、リーダーのサービスに対する思い入れの大きさや深さがわかるのです。


これを聞くと多くのリーダーが困惑するかもしれません。達人の域に達したリーダーの一人、トム・ワトソン・シニアは次の言葉を残しています。

エクセレント(卓越した存在)になることほど、
手間のかからないことはない。


ワトソンはいつもこの言葉を念頭におき、エクセレントになるためには、エクセレントになり得ないことをするのをやめることが一番手っ取り早い、語っていたようです。


人真似も実践することで自分のものになり、それを続けていけば完成されていきます。

このようにいくらやってもエクセレントになり得ないことはすぐにやめ、卓越したやり方を真似てそれを発展させることは誰にでもできることではないでしょうか。


まずは、小さな課題についてエクセレントな手法で実践してみることが必要なのです。

 

 

 

誠実ということ


質の高いサービスは、誠実であることを評価する企業文化のもとでのみ実現されるものです。そのために、企業は明確な姿勢を打ち出さなくてはなりません。


ウィンストン・チャーチルは、常に彼の顧客である国民を意識し続けることで、自らの誠実を示していました。彼が残した言葉を紹介します。


リーダーとしての影響力のカギを握るのが、リーダー自身の人間的な誠実さである。人の感情に訴えようとするならば、まず自らがその思いに浸らなければならない。人に感情の涙を流させようとするならば、まず自らが涙を流さなければならない。人を納得させようとするならば、まず自らが信じなくてはならない。



誠実さという言葉は、いろいろなことを意味しています。

一貫した姿勢、ビジネスを道徳的観点から捉えること、約束した成果を確実に実現すること、裏表がなく信用できることなど、全てが誠実を意味するものなのです。


「みんながしているから」というのが、問題のあることをしたときのよくある言い訳です。

しかし、どんなビジネスにも、原則と現実は別という、「グレーゾーン」なるものが存在します。


とはいえ道徳的な基準をおろそかにすることは、企業のモラルを弱めることにつながるのです。


誠実さをおろそかにした不信感はいずれ顧客にも伝わり、これまでの努力が全て水の泡になってしまいます。

 

 

 

人格的完成に向けて


人間としての信条を貫いて行動している人、自らが愛する活動に従事している人というのは、集中力があり、揺るぎない強さを持っています。

いわば人の体の中には羅針盤があり、中心からはずれると警告を発し、常に目標に向かってまっすぐ進めるように指示してくれていると考えられるのです。



リーダーがこうした点を明確に意識しているのであれば、企業は次にあげるような特性を有するようになります。



♦︎中核的アイデアとしての公正

誰もが常に公正な処遇を受けることを確信していることが、企業内外を問わず、サービスに対する取り組みを向上させるために条件なのです。


♦︎互角的関係の実現

「誰かが勝てば誰かが負ける」という考え方は、サービスの可能性を高めていく上で大きな障害となります。全従業員が同じ価値観を共有しているならば、必ずよい結果に繋がるでしょう。


♦︎「好きこそ物の上手なれ」

自分が望むことを他人にしてもらいたいと考えるならば、自分が持っているエネルギーを彼らに提供して、うまくやってもらえるよう支援しなくてはなりません。


♦︎「ハイクオリティの追求」

自分が生み出したものならば、最高の存在にまで高めたいと考えるべきです。


♦︎楽しみいっぱい

熱中は、共通の価値観のもと、よく統合された企業の中に、お祭り気分を吹き込む働きをします。そのお祭りがつまらないはずはないのです。


♦︎多様性のある一貫性

企業活動の中核に強力な価値観を植え付けるということは、企業全体を通じて一貫したクオリティ水準を徹底することを意味します。

しかしこの一貫性は、一方で自由を認めるものであり、個人の判断に委ねられています。そうすることで、独立心や創造性を育てる上で有効になるのです。

 

 

 

 

Booksカテゴリの最新記事