『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』に学ぶ「夢」と「お金」の関係と向き合い方

『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』に学ぶ「夢」と「お金」の関係と向き合い方

 夢をかなえようとする人は、「お金」とどう向き合っていけばいいのか


今回紹介するのは、大人気ベストセラー作品「夢をかなえるゾウ」シリーズ続編、水野敬也『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』です。


待望の続編となっていますが、前回と大きく違うのが「お金」をテーマとしていることです。


夢を叶えようと努力するが、将来への不安や結婚など、主に「お金」をきっかけにしぶしぶ夢を断念する。こんなケースはよくありますよね。


お金とどう向き合っていけばいいのか?その一つの答えを本書では教えてくれています。

 

 

 

 

目次

 

  1. 概要・あらすじ

  2. 会社を辞めた理由

  3. 才能がない

  4. うれしい褒めかた

  5. 幸子の正直な思い

  6. いい人になろうとしていないか?

 

 

 

 

 

概要・あらすじ


本作の主人公は、34歳男性。職業はお笑い芸人。思い切ってサラリーマンを辞めて、夢だったお笑い芸人に転身したが、まったく売れない。


年下の芸人たちにもバカにされる始末。今度こそと思って上がったステージで、オチや構成を無視して大爆笑する困った客がいた。その客こそが前作でお馴染みのインドの神様・ガネーシャだったのです。


そこから、夢をかなえるヒントや課題をこなし、成長していきます。


前作とは違って、ガネーシャ以外にも神様が登場してきたり、登場人物がたくさんいます。どちらかというと、ガネーシャよりも、貧乏神の幸子さんのほうがメインなのかもしれません。


さすが、水野敬也と思うくらい、笑いたっぷりの物語で非常に面白い読み物です。評価を見てみると、賛否両論分かれるところがありますが、個人的には非常に高評価で、ぜひおすすめしたい書籍です。


男性目線ではあるので、その辺りが女性からの評価が低いのかもしれません。「夢をかなえるゾウ」シリーズのファンよりも水野敬也のファンの人向けかもしれませんね。恋愛要素もあって、水野敬也節が炸裂していますよ。

 

 

 

会社を辞めた理由


「運動神経のある人」や「カッコイイ人」じゃなかった主人公は、それでも好きな女の子を振り向かしたり、周りから「すごいやつだ」と認められたかった。


だからこそ、クラスメイトを笑かせることを考えたり、変なことを率先して行なってきた。それも全部、「面白い人」だったら、努力したらできるかもしれないと思ったからだと主人公は言います。


お笑い芸人に挑戦してみたいという気持ちはあったが、新卒で中堅メーカに就職して営業として働き始めた。


しかし、次第に心に変化が起き、会社に行くのが怖くなってきたという。


このまま毎朝同じ電車に揺られ、同じ作業を繰り返して一生を過ごしていくのだろうか。僕の名前は誰にも知られず、何者にもなれないまま、この世界から消えていくのだろうか。



多くの人が同じような悩みを持った経験があるのではないでしょうか。毎日が同じくりかえしで、代わり映えしない人生。結婚して子供ができて幸せかもしれない。しかし、それでは小説にはならないし、ドラマにもならない。きっと誰もが一度は通る道だと思います。


その時の心情をうまく表した主人公の言葉を紹介します。


会社に勤めてみて分かったことがある。  
それは、人間にとって一番怖いのは、将来が見えないことじゃなくて、将来が 見えてしまうことなんだ。



僕はすごくハッとさせられました。


夢を持ったり、夢を目指して進んでいるときは、先は見えないかもしれない。しかし、ワクワクしているはずです。反対に将来が容易に想像できるような先が見てしまってはちっとも面白くないし、夢を諦める理由にもなってしまうのです。

 

 

 

才能がない


ひょんなことから、ガネーシャとコンビを組んで、ゴッド・オブ・コントで優勝を目指すことになった主人公。ガネーシャは自由気ままで、ネタ作りや練習にも参加ぜず、困ってしまう。終いには、「精神と時の部屋」で修行と言いつつ、漫画喫茶でひたすら漫画を読む始末。


そこでのガネーシャの会話を紹介します。


「自分、ワシと最初に会うたとき言うてたやろ。『僕には才能がない』て。瀬やったら、それを一番の強み偽絵。自分で才能がないて思うんやったらお客さんの意見聞いて、直して直して直して直しまくるんや。そしたら必ず天才を超えられる日が来るからな」



「自分には才能がない」こう思って諦めてしまった人も多いでしょう。才能がある人なんてほんの一握りしかいないはず。ちょうどいい諦める理由にしただけではないでしょうか。


ガネーシャの言葉はさらに続きます。


「最終的に成功する人間ちゅうのはな『自分には才能がない』ちゅう『不安』を持ってる人間なんや。そういう人らが、人の意見に耳を傾けて、試行錯誤していくことで最初の頃には想像もでけへんかったような成長を遂げるんや。自分も知ってるやろ? 天才や天才やてもてはやされたことで、お客さんが望んでへんようなもん作ってもうてる人らをな」



才能がないという不安こそが、あなたの長所となるかもしれません。すごく才能があると言われて期待されていたはずなのに、あまり成長せず、それ以来効かなくなった人は大勢います。


たとえば、プロ野球の世界では毎年有望な選手がドラフト指名され各球団に入団します。アマチュアでの成績・評価が高く、鳴り物入りでプロの門を叩いた選手もパッとせず、現役生活に幕を閉じる選手も多いのです。むしろ。活躍してチームの顔となる選手の方が圧倒的に少ないはずです。


そう考えると、才能なんてちっぽけなもので対して関係ないと思いませんか。


さらにこんな話も教えてくれました。


「漫画の神様と呼ばれた手塚治虫くんな。彼は、締め切りぎりぎりで書き上げた『ブラックジャック』の原稿が面白いかどうかをスタッフに聞いて回って、たった一人のアシスタントが面白くないて言うたんをきっかけに全部直したこともあるんやで」



つまり、聞く耳を持つことが重要で、それが何よりも「成長」するための秘訣となるのです。


才能がないからこそ、人の意見を素直に聞けるはずです。これがあなたの強みになるかもしれませんね。

 

 

 

うれしい褒めかた


ハローワークに来た主人公は、貧乏神の幸子さんから、貧乏神に好かれる人の特徴などについて聞いていた。


最初に指摘した人は、気持ちよさそうに人を責めている人でした。批判したり責めたりする人は他人が不幸になることを望んでいる人です。いわゆるアンチと呼ばれる人たちが当てはまりますが、その言葉に問題があるようです。


以下、幸子さんの言葉に続きます。


「『言葉』というのは、その人の一番最初の行動ですからね。私たち貧乏神は人間をみるときは言葉に注目するのです」



日本には「言霊」という文化が存在しますよね。普段使う言葉によって左右されるということがあるのでしょう。


ほめる場合にも、相手をコントロールしたくておべっかを使ったり、嫌われたくないという理由でほめる人はよくありません。


続いて、貧乏神から嫌われるほめ方についても教えてくれています。


「貧乏神から嫌われるのは『他の人が気づいていない長所をホメる』という行動です。そういうホメ方をされてうれしくない人はいませんから」



いくらほめてるつもりでも、何回も言われなれてる言葉だったら、あまり嬉しく受け取れないものです。しかし、初めて言われたことや、予想外なことを言われるとよく見てくれてると思って嬉しくなるものです。

 

 

 

幸子の正直な思い


同窓会に参加することになった主人公。ガネーシャの計らいによって、同級生の前で漫才を披露することになったのだが、相方のガネーシャが見当たらない。急遽、貧乏神の幸子さんのコンビを組んで夫婦漫才をすることに。


「何をジロジロ見てるんですか、この金持ちどもが!」



始まってすぐに幸子さんがいった発言です。同窓会を悪趣味だといい、これだけでは終わりません。


このコンビの掛け合いが面白くて、ここでは割愛しますが、ぜひ読んで欲しい場面です。


場面は変わりますが、貧乏な心ではなくなった主人公に対して貧乏神はもう憑いてられなくなり、お別れになってしまいまいた。そこでの幸子さんの言葉を紹介します。


「お金で買える喜びはすべて──素敵な服も、おいしい食べ物も、優雅な部屋も、豪華な旅行も──他人が作ったものです。でも、どんなにつらい状況でも、それを楽しもうとする気持ちさえあれば、人は、自らの手で喜びを作り出すことができます。お金がなくても、人は幸せになることができるんです」



これは仮に収入が増えて、お金に少し余裕ができたとしても忘れはいけないことだと思います。

 

 

 

いい人になろうとしていないか?


また、続いて幸子さんとの主人公の会話を紹介します。

「お金持ちになるためには愛を楽しむこと」



人を喜ばせる、困った人を助ける。これをつき詰めていくと報酬をもらわずに無償で提供することが一番いいことなのでしょうか。ボランティアとはいったい何が違うのでしょうか?


「他人に与えることは大事です。でも、ただ与え続けるだけの人は──貧乏神に好かれてしまうのです。お金持ちになるためには、他人に与えるだけではなく、他人から受け取らなければなりません」



主人公は、はじめ受け取ることを拒否します。幸子さん曰く「いい人」になろうとして、カッコつけているだけかもしれません。


「『いい人』というのは、他人を喜ばせるのではなく、他人から嫌われたくないという気持ちから自分の欲求を抑えつけてしまう人です。でも、そういう人が何かを手に入れることはありません。なぜなら──自分の欲求を抑え続けることで、どんどん『やる気』を失ってしまうからです」



いい人に当てはまっている人は多いように思います。それでは決して成功しません。他人を喜ばせるのと同じくらい、自分を喜ばせるようにする必要があるのです。


「自分の欲求を口に出すと、他人の欲求とぶつかります。いい人ではいられなくなります。でもそうやって欲求をぶつけながら、それでもお互いが喜べる道を見つけていくこと──それが、成功するための秘訣なのです」



全員から好かれるなんてことは不可能です。人気になればなるほど、嫌いになる人も増えていくのです。思い切ってぶつかりましょう。


何かを手に入れるということは、何かを手放すということです。そして何かを手放す覚悟のない人が──成功することはありません

 

 

 

 

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