人が育ち、成果もあがる組織へ「フィードバック」の入門書を紹介

人が育ち、成果もあがる組織へ「フィードバック」の入門書を紹介

部下と職場を立て直す技術とノウハウ


中間管理職であったり、マネージャーともなると、部下を育成する立場になります。ですが、日々の仕事・業務に追われそれどころではないのが現実かと思います。

今回紹介する書籍は、そんな多忙化するマネージャーのためのフィードバック入門書になります。

それが、中原 淳さんの『フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術』です。

フィードバックとは端的に言ってしまえば、 「耳の痛いことを部下にしっかりと伝え、彼らの成長を立て直すこと」 です。


本書を読めば、成果が今一つあがらないという職場から、人が育ち、成果もあがる組織へと変身することができるでしょう。

 

 

 

 

目次

 

  1. フィードバックに関する定義

  2. 部下育成とフィードバックの関係

  3. SBI情報の収集

  4. 鏡のように情報を通知する

 

 

 

 

フィードバックに関する定義


フィードバックによる定義は、学問分野ごとにさまざまにあるようですが、本書では次の二つの要素から成立するものだと考えるようです。

フィードバックとは、

 1.【情報通知】
  たとえ耳の痛いことであっても、部下のパフォーマンス等に対して情報や結果をちゃんと通知すること (現状を把握し、向き合うことの支援)

2. 【立て直し】
 部下が自己のパフォーマンス等を認識し、自らの業務や行動を振り返り、今後の行動計画をたてる支援を行うこと(振り返ると、アクションプランづくりの支援)


これら二つの働きかけを通して、部下の成長を促進するのがフィードバックです。

1の情報通知は「ティーチング」であり、2の立て直しは「コーチング」であります。つまり、フィードバックとは「ティーチング」と「コーチング」を含みこむ、より包括的な部下育成の手法ということです。

 

 

 

部下育成とフィードバックの関係


先ほど紹介した二つの要素は、部下育成の基本理論と、どのような関係になるのでしょうか?

人が能力を高めるには、フォートゾーンから脱却する必要があります。まずは、ストレッチのある挑戦ゾーンに向かいましょう。

しかし、難易度の高いストレッチの仕事とは、「諸刃の剣」でもあるのです。うまくいっているのか、自分がどこにいるのかなど、見失いがちになります。故に、フィードバックを行い、試行錯誤の迷路から脱出しましょう。

フィードバックの中でも、情報通知が必要になります。

本人の成長にとって最も重要なことは、外部からの情報通知によって、自分の行動に乗り越えるべきギャップが存在することを認識し、自分の行動や結果にしっかりと「向き合うこと」です。フィードバックの第一の要素は、これを支援します。

 

 

 

SBI情報の収集


次に、フィードバックの事前準備についてみていきましょう。

いきなりフィードバックから始めるのではなく、事前準備が必要で、もっとも大切な要素の一つです。

相手に刺さるようなフィードバックをするためには「できるだけ具体的に相手の問題行動の事実を指摘すること」が必要だからです。よって、私たちはフィードバックを行うために必要なデータを、事前に部下の行動を観察することで徹底的に収集していくことが求められます。


抽象的な言葉では、相手にはっきりと伝わりません。言われた方も何を改善すべきががわからないからです。

ですから、なるべく具体的な行動などに噛み砕いて伝えてあげましょう。普段の行動から観察し、情報収集しておくことが求められます。

 

 

 

鏡のように情報を通知する


改善点をはっきりと相手に伝えましょう。大切なのは、「目的」を最初にストレートの述べることと、「一緒に改善策を考えよう」などと協力する姿勢を持つことです。

無理に回りくどい言い方をしても、「痛み」を避けることはできません。

大人が何かを学ぶとき、行動を変容させるときには一定の「痛み」がともなうのです。しっかりと相手に向き合い、このセッションの目的を伝え、そのうえで、ともに改善していこうと誘うのがポイントです。


ですから、鏡のようにできるだけ主観や感情を排除し、起きている事実を正確に通知することが大切です。

鏡のように客観的に話すコツは、「私には、先日のあなたの行動は、こういうふうに見えるけど、どう思う?」というように、「~のように見える」と話すことです。英語で言えば「It seems」(~のように見える)の感覚です。すると、相手も、自分の言い分を主張する余地があるので追い詰められることがなく、あなたの指摘を素直に受け止めてくれる可能性が高まります。


無理に「褒めること」も、無駄に「ディスる(非難する)」必要もないのです。事実を鏡のようには相手に突きつけましょう。

よく、フォローのつもりでフィードバック後に、変に褒める人がいますが、これはやめてくださいね。むしろ逆効果になるという研究結果が出ていますので。



フィードバックは個人の問題でもありますが、組織の問題でもあります。フィードバックの良い受け手であり、かつ良い与えてを目指しませんか?

 

 

 

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